連日メディアを騒がせ、安倍政権の存続をも揺るがしかねない“森友学園問題”。
国有地売買の契約をめぐる「文書改ざん」や「廃棄物問題」、さらに安倍首相と昭恵夫人の関与、忖度など、問題は泥沼化の一途をたどっている。では何故、ここまで問題が大きくなって行ったのか?
この問題に登場する主要人物の間に生じた「力関係」を見ながら探ってみよう。
そもそも、籠池泰典氏が運営する塚本幼稚園が、大阪府豊中市に小学校を建設するために国有地を払い下げてもらったことが火種だった。
しかも、当初の計画では学校名に安倍首相の名を冠し、名誉校長に安倍昭恵首相夫人の名前も記されたことから、マスコミ各社は国有財産の売却に際して財務局や財務省の役員が、安倍首相と昭恵夫人に忖度したのでは? と報じた。
では、籠池氏と安倍首相、昭恵夫人、この3人の力関係を見てみよう。
図からも分かるように、安倍夫妻の力関係は「安と壊」にあり、夫が妻を支配し、妻は夫に逆らえない「宿敵星」の相性だ。
安倍首相にとって昭恵夫人は、安全で安心できる「安の相手」であるが、押さえ付けすぎると負の作用が働き、逆に夫の人生を潰すほどの破壊力を秘めるとされている。
夫婦の相性が「安と壊」の場合、二人が異なる場所で異なる役割に徹することが重要であるが、ファーストレディの立場では、それも難しい。
また、安倍首相と籠池氏の相性は「栄と親」という、人生最高のパートナーの関係にあるため、二人の間に摩擦が生じることは滅多にない。
むしろ、腹を割った話ができ、お互いの意思を理解できるために、安倍首相と籠池氏は、小学校建設の計画に話を弾ませたとしても不思議ではない。
そして、籠池氏と昭恵夫人との相性は、「危と成」。つまり、異なる個性と能力であるものの、同じ目的に向かった時、相乗効果を発揮する「利害が絡んだパートナー」である。
この三人の相性(力関係)を見ても、昭恵夫人が小学校の名誉校長に名前を連ねなければ、“森友学園問題”のトリガーは弾かれなかったはずだ。
別名「宿敵星」と呼ばれる、「安と壊」の相性を侮ることはできない。
安倍夫妻を例にとれば、妻は夫に強く惹かれるものの、その意思は届き難く、逆に、夫の無理難題に四苦八苦するため、夫婦間に摩擦が生じた時に、負の因果が作用し始めるものだ。
“森友問題”を泥沼化させた一因は、安倍夫妻の間に生じる「安と壊」の相性(力関係)に起因していると思えてならない。